古来、人は時の流れに年、月、日という区切りをつけて教えることができるよう暦(こよみ)を作りました。
花が咲き、稲や果実が実り、葉を落とし、また花を咲かせる。そんな自然の循環をつぶさに観察し、 暦にのせて次の世代に伝えてきました。季節を彩る暦は、自然からの教訓が詰まったメッセージボードであり、自然とともに心豊かに暮らすための教科書です。
私たち日本人は、目に見えないものをとても大切にする繊細さを持っていると思います。それは日本人が四季とともに生きているからではないでしょうか。森羅万象に畏敬の思いを感じ、万物に神が宿るという考え方から、神事や祭りが生まれ、今も伝統として残っているのもそれの表れです。人の営みと自然は切っても切り離せないものなのです。
しかし、時代の変化によって私たちの生活は段々と自然から離れ、忙しさに追われる日々の中では季節の移ろいを感じにくくなっています。もしも今、繰り返しの毎日に鬱々としているのなら・・・身近にある「日本ならではの豊かさ」を見落としているからかもしれません。
「日本ならではの豊かさ」それは、日本の伝統文化や四季折々の景色など、なにげない365日の中にいつでも見つけることができます。
季節の恵みや日々の小さな変化に気づけるようになれば、心は豊かになりあふれる幸せを感じながら暮らすことができます。こよみは日常の中にある幸せに気づく感性を磨き、生活そのものを豊かにしてくれるのです。
ぜひ一日を始める前にこよみの音声をお聞きいただき、生活に役立てていただけたら嬉しく思います。